ノロウイルス検査のご案内

近年、ノロウイルスによる食中毒の増加しており、その感染経路は食品と人の二つと言われています。
保育園、高齢者施設、飲食店、学校などの施設で食中毒として発生する感染性胃腸炎の大部分はこのウイルスが原因です。そこで、食中毒発生の予防のひとつとして、調理従事者等のノロウイルス感染の有無を把握することが大変重要になってきました。
特に10月~3月の期間のノロウイルス検査は、症状がある方はもちろんのこと、不顕性感染の方(健康保有者)を把握し感染の拡大を防ぐために、大変効果的です。
こういった事例を踏まえ、早期診断及び二次感染防止のためにご利用頂けるノロウイルス検査を受託しておりますので、ご利用頂きますようどうか宜しくお願い申し上げます。
厚生労働省はノロウイルス食中毒の増加などを踏まえ「大量調理施設衛生管理マニュアル」を平成20年に改正し、 「必要に応じ10月~3月にはノロウイルス検査を含めることが望ましい」等の事項を追加しました。
検査内容
検査項目 | ノロウイルス抗原 |
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検体量 | 糞便(親指大) |
所要日数 | 1~2日 |
検査方法 | イムノクロマト法(簡易法) |
検査料金(税込) | 2,750円 |
容器 | 専用容器 ※通常の採便管とは異なります。 |
検体のご提出 | 検体を弊社までご持参いただくか、営業までご連絡下さい。 |
検査項目 | ノロウイルス遺伝子増幅法 |
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検体量 | 糞便(親指大) |
所要日数 | 1~2日 |
検査方法 | TRC法 |
検査料金(税込) | 9,900円 |
容器 | 専用容器 ※通常の採便管とは異なります。 |
検体のご提出 | 検体を弊社までご持参いただくか、営業までご連絡下さい。 |
【ご注意】
本法はNV抗原の検出を目的としたイムノクロマト法ですが、本法で使用している抗体と検体中の抗原型が一致しない場合は陰性になる揚合があります。従いまして、有症者(下痢など)が本法で陰性と判断された場合は、必要に応じて遺伝子増幅法の検査方法と合わせて総合的な判断が必要です。
※TRC法とは
TRCシステムとは一定温度でノロウイルスのRNAを増幅し、INAFプローブを用いて増幅したRNAをリアルタイムに検出するシステムです。
特異性については、RT-PCR法にて陽性と判定された検体32例について、全検体一致した結果を示します。
ノロウイルス(Norovirus:NV)について
以前は小型球形ウイルス:SRSV、ノーウォーク様ウイルス:NLVと呼称されていました。
NV感染症の主な症状は下痢・嘔吐・吐き気・腹痛で、発熱・頭痛・筋肉痛を伴うことがあります。感染症の潜伏期は24~48時間とされ、臨床症状は1~3日続きます。
感染者の便中へのウイルス排泄は、発症とともに始まり、感染から約2週間続くとされています。
感染の原因は、ノロウイルスに汚染された食品(生ガキなどの二枚貝・パン・生野菜など)の摂取や、糞便や嘔吐物に接触することにより 人から人へ感染して口に入る場合があります。
便の取り方